観劇『one more time』 螺旋階段

先週末は、横須賀で「出発」を観る前日に小田原の演劇プロデュース螺旋階段の公演「one more time」も観てきた。螺旋階段は2年前にも観劇したが、当て書きのシナリオがよくできている、笑いとペーソスのあるいい芝居を観せてくれるという印象だった。

今回の「one more time」も「過去に戻れたとしても、それを変えようとするのではなく、それを糧として未来に向かって現在 いま を精一杯生きよう」というメッセージが、やはり笑いとペーソスを以てきっちりと伝わってくるいい舞台だった。

特にバーのマスター役と正体不明の男・後先役の二人の役者の持つ無責任な感じが、まるで元々そういう無責任な人なのではないか、いやきっとそうに違いない、と思わせるくらいに素晴らしかったし、探偵役が美味しい役どころをいかにも美味しそうに演じていたのも印象的だった。個人的にはニートになった元保育士役が元プロレスラーの高田を思わせる顔つきで妙に気に入ってしまった。

元々は「出発」に出ていた友人と観に来るつもりだったのだが、去年につづいて公演がバッティングしてしまったのが残念だった。来年の年末には一緒に観劇して、忘年会代わりの酒を飲み交わせるといいのだけれど。

逗子で江の島越しの富士とお店を眺める

昨日は14時から横須賀でプロジェクト夢樹の「出発」を観劇してきたわけだが、横須賀に向かう前に逗子に寄ってみた。いや、二宮でも茅ヶ崎でも良かったのだが、横須賀への移動が楽なところということで逗子を選んでみたのだ。

逗子に到着したのが午前中だったこともあって、店はほとんど開いていない。それでもいろいろと佇まいのいいお店が見受けられて、なかなかセンスのいい街だな、と感じた。

そんなお店を眺めながら、披露山の展望台へ向かう。このところ運動不足の身には少々キツく感じながらも丘を登ると、江の島越しに富士を眺めることができた。

富士には霞がかかっていて今一つだったが、冬や台風一過の空気の澄んだ日にはさぞかしいい眺望が得られそうである。

披露山から134号に(少々手間取ったものの)下ると、そのまま海沿いを数んで今度は桜山の中腹にある逗子市郷土資料館へと向かう。「市の緊急財政対策により、平成30年度(平成30年4月1日(日)~3月31日(日))は休館し」なおかつ「平成31年度以降については未定」だという、徳富蘆花ら逗子ゆかりの文学作品に関する展示を中心とするこの建物からの眺めもなかなかに悪くない。

披露山ほどではないとはいえ、またしても坂道を上ってくたびれ気味のまま134号に戻り、今度は渚橋の下からも富士山を眺める。川沿いの消波ブロックと合わさって、これもまた面白い絵面だ。

そんな風に、軽く逗子を歩き回って、江の島越しの富士と色んな店構えを楽しんだ半日だった。

これで上演時刻に遅れさえしなければ万全だったのだけれど、画竜点睛を欠いてしまったのは、快晴ながらけぶっていた富士同様そういう日であったということだろう。決して私のお間抜けのせいではないのである。

p.s. 逗子で見かけた青いアパート。外装に合わせてポストも青いのがステキだった。

観劇『出発』 プロジェクト夢樹

友人の出演す る演劇、つかこうへいの「出発」を観に横須賀青少年会館へと向かう。開演時間を間違えて5分ほど遅刻したが、熱演のおかげで問題なく最後まで観ることができた。

本作はつかこうへいの処女作に当たるということで、いかにも彼らしい、与えられた役割を過剰に果たそうとする登場人物の悪戦苦闘が描かれる。「熱海殺人事件」で名刑事(名探偵)に見合うだけの難事件、真犯人、動機を求めて単純な事件をややこしくしてしまうのと同じ構造だ。

この構造は「熱海殺人事件」を遡る10年前の「ピンクパンサー」シリーズ2作目の『暗闇でドッキリ』でも披露されているわけだが、こうしたお話は脚本が書かれた50年近く前の、「かくあるべき」存在が観客の中に共通認識として存在していた時代、「正統」が成立してた時代であったが故にパロディ、カウンターカルチャーとして成立する作劇であって、その「正統」がポストモダンで崩れてしまってからさらに20年が経とうという現代では極めて据わりが悪い構図になってしまっている。

そして、「川崎のソープへの出稼ぎ」「貧しい納豆売り」「東北本線に乗る以上、中板橋在住であっても赤羽線を使わずにわざわざ上野から乗る」などというステレオタイプが観客の中に存在しない以上、そのステレオタイプを演じようとする家族の姿が、特に若い観客に訴えかける部分は多くはなかったに違いない。

では本公演が悉く失敗であったのかと問われれば、そんなことはなかったと応えられるだろう。主役の長男は熱演だったし、次男役はきわめてチャーミングで魅力的だった。姑役は安定していて安心して観られたし、長男の嫁もしっかりとした演技を見せてくれた。

そしてなによりも印象深かったのは蒸発した父親を演じた吉本さんだった。

齢80を迎えた吉本さんが「家族」という舞台から失踪し、残されたメンバーは彼が帰ってくるべき素晴らしい「家族」=舞台を用意しようと悪戦苦闘する。ところが彼は舞台に戻ろうとはせず、喫茶店のマスターとして小さく隠居しようとするのだ。

そんな吉本さんを、彼の劇団を支えている長男役が無理やりに引き摺り出してモグラ叩きの芸を演じさせる。その様子は演劇から「失踪」しようとする吉本さんを、劇団的にも役的にもその長男たる田中氏が叱咤激励する姿にも見える。

だとすれば、客に受けなかったモグラ叩きの芸を前にして、吉本さんに「嵐を呼ぶオトコとなって帰って来い」と告げるラストシーンは何を意味するのだろうか?

果たして老兵は嵐を伴って帰って来られるのか? あるいは尾羽打ち枯らして舞い戻ってくるのか? それともさすらいの果てに舞台に戻ることなく倒れてしまうのか?

観客としては、ただ次の舞台を待つしかないのだった。

p.s. 納豆売りやモグラ叩きはもっと最前列の客を弄っても良かったと思う。モグラ叩きでは、客に叩かれるのであれば叩かれたでいいのではなかろうか。その芸に対して「モグラとしてなってない」と長男が嘲りながら、父親への愛情を見せてくれればもっと盛り上がったろうに。そういう泥臭さが(特に初期の)つかこうへいには合っていると思う。

 

お値段に見合った味とややお得なボリュームの氷花餃子

いつものようにドン・キホーテへ買い物に出かけたところ、隣のビルの2階の中華料理店の前に「東北料理」ののぼりが目に入った。もちろん昨日今日になって立てられたのぼりではない。ずっと前から立っていたのだが、たまたま先日西川口の滕記熟食坊で中国東北地方の鍋料理を堪能してきたおかげで、それに興味が向いたのだ。

家に帰って氷花餃子のサイトを見てみると、土鍋もメニューに載っているではないか。これは楽しみ、と家人とともに赴いてみた。

ところがお店のメニューには肝心の土鍋が載っていない。残念に思いつつも、食べログではリーズナブルな中華料理のお店との評価が多かったので、適当にメニューから選んで注文してみた。



左上から前菜2皿の豚耳と長ねぎの和え物、ピータンと豆腐の和え物、さらに玉子、豚肉、キクラゲ炒め、ホルモンのピリ辛炒め、辛子鶏(唐芥子と鳥の唐揚げ)、そしてお店の名前にもなっている氷花餃子。

失敗だったのは、いずれも盛りが多めな上に、餃子も一つが普通の餃子の倍近くあり、さらに氷花の羽根部分が以外に厚くてそこだけでもボリュームがあったことで、食の細い家人とでは全部を食べ切ることができなかった。

味の方はどれも値段に見合ったレベルでなかなかに悪くない。カリカリに揚げられた辛子鶏は初めての食感で楽しめたし、豚耳もクミンの香りが効いていて悪くない。氷花餃子も、パリパリを超えた薄目の煎餅並のバリバリを味わえる羽根部分といい、餃子というよりも小籠包に近い感じの厚い皮といい、他では味わえないだろう面白い餃子だった。

ただし、今回頼んだ品では特別にコレだ、というものはなかったし、お値段も妥当ではあるが漢家店のように、この値段でこの味か! というほどのお得感もなかった。もっとも今回は氷花餃子以外はメニューにある赤文字のお薦め料理を頼んでいないので、それを頼むとまた評価が変わるかもしれない。

あと2回ほど試してみる甲斐はあるのでは、と思っているところだ。

肉を食んで 舌は黒磯を 駆け廻る

小田原駅前の中川肉屋が「幻の相州和牛」を謡っていて気になったので、ローストビーフと肩ロースチャーシューを試してみた。

黒磯駅前の肉の金澤のローストビーフが100g 900円弱だったのに対し、こちら100g 1200円なのは土地柄なので仕方がないだろう。わざわざ黒磯まで買いに出ることを思えば、この単価は安いくらいである。問題は味だ。

だが、残念普通に美味しいローストビーフでしかなかった。金澤さんのそれに比べて火が通っていてサシも細かくないので、普通にワサビ醤油が合う。あの、脂の甘味がステキすぎて、醤油もなしでおろしニンニクのみで素晴らしい思いをした金澤さんのローストビーフとは段違いである。やや厚めに切ってあることもあり、この3枚で660円払った甲斐は(私には)なかった。

一方、100g 500円のチャーシューは、まずは温かいものをそのままいただく。脂が溶けかかっていてとてもチャーシューとは思えない味で、ワサビとわずかな醤油が合ってなかなか面白い。

残りを冷蔵庫に入れておいたところ、翌日にはしっかりと油も身も固まってチャーシューとしてでき上がっていた。こちらはお店がつけてくれたソースをつけると美味しくいただけた。温かいチャーシューは意外に面白かったので、ほかにももも肉のチャーシューなども試してみてもいいだろう。

それにしても、このローストビーフを食べたことで、また金澤さんのローストビーフを食べたくなってしまった。12月になって冬の青春18きっぷが発売されたら、また買い出しにいこうか、などと邪念が湧いてくる冬の入り口であった。

Motion Stillsに私の手ブレを直してもらう

先日もLive Photosについて少々語ったが、iPhoneで撮ったLive Photosは、iOS上で楽しむ分には非常に使いいいのだけれど、一旦それをSNSやblogなどで公開しようとするといささか面倒になる。FacebookのMessengerはLive Photosに対応しているけれど、これとてiOSの相手にしかちゃんとミニ動画として伝わらないものらしい。

そこで必要となるのが、Live Photosをムービーなりgif動画に変換するツールである。このふたつのうちの後者のためにつかわれているのが、以下の二つである。

Lively - Export Live Photo to GIF and Movie

Lively – Export Live Photo to GIF and Movie
無料
posted with アプリーチ

Motion Stills by Google - Live Photo, GIF, Collage

Motion Stills by Google – Live Photo, GIF, Collage
開発元:Google, Inc.
無料
posted with アプリーチ

どちらも無料であるが、Livelyではウォーターマークを外すのに240円が必要となる。

このふたつ、基本、同じことができるけれどもLivelyは逆再生やスローモーションなどができて多機能だが、これに比べるとMotion Stillsは若干機能がシンプルだ。その代わり、強力な手ブレ補正が入っている(Motion StillはiOSのライブフォトの手ブレを補正して見やすいアニメにするGoogleアプリ | TechCrunch Japan)のが魅力だ。

論より証拠、両方で作ったgif動画を見比べてみよう。

Live Photosをちゃんと撮るためには、シャッターを押す1.5秒前からカメラを動かさないようしっかりと構えねばならない。ところが私はまだそれに慣れていないために、Live Photosの撮り初めに大きくカメラが移動している。その上電車内ということもあって、その後もカメラが細かく揺れてしまっている。

ところがMotion Stillsではそのあたりの揺れもしっかりと抑えられている。さすがGoogleの科学力は世界一〜〜〜!なことはある。もちろんその分、画面の周囲はかなり切り取られており、上は網棚の下までしか移っておらず、右は奥の手すりですらフレーム外になってしまっている。

もちろん、それが嫌ならこの機能をオフにすることもできるので、大抵の場合はLivelyではなくMotion Stillsを使えば済むだろう。

こんな便利な機能のおかげで、私も安心してLive Photosを撮ることができるというものだ。問題はと言えば、このblogで見たくもない動画を見せられる人が続出するということだが、まあ、元々大した数の読者がいるわけでもないので、これくらいは許してもらうことにしよう……許してもらえる……よね?

美味しかった西川口 〜外灘・小城編〜

滕記熟食坊で満腹となった我々は、再び西川口駅前へと戻る。先程は西口南側を彷徨ったが、果たして北側はどうかと足を向けると、こちらにはわずかにかつての栄光(?)を忍ばせる、ソープやデリヘル、ホテルなどが並ぶ風俗街が残っていた。ナイスだったのが、「(薬)マツモトヒロシ」を思わせる「(楽)マツタケヒロシ」を名乗るデリヘルの看板で、ついつい吹き出してしまった。それにしても、デリバリーを名乗っておきながら、来店して写真から選ぶシステムなのね、とこの世界の奥深さに妙な感動を抱いてしまう私であった。

それはさておき、西口から駅をまたいで東口に向かうと、改札すぐのところに駅ビルへの入り口がある。ここに入ると数軒のお総菜屋が並んでいるのだが、この中に既に油条を扱っている軼菁亭 ビーンズ西川口店があって驚く。もっとも私が知らなかっただけで上海総菜の軼菁亭は阿佐谷にも川崎にもあるようだ。ただし、お目当ての油条はお昼時を過ぎたこともあってちょうど売り切れということで、ここはスルーして東口へ出ることにする。

ここの駅前のロータリーに面したビルの小さな一画にある外灘 わいたん へ向かい、焼き小籠包と油条をいただく。すぐ隣には焼きそばもお店もあり、一見両方合わせてひとつのお店に見えてしまうくらいの小さなお店だ。

15時に開店したばかりということで15分ほど店の前で駄弁りながら待つことにする。イートインスペースもあるのだが、わずか3席で、しかも先客ありなので路上で待つのも仕方のない状態だった。

たっぷり油を敷いた鉄鍋で焼かれた小籠包は、下はカリカリ、上はフワフワで美味しい。こちらのイメージの小籠包よりかなり皮が厚く、どちらかというとプチ肉まんじゅうという雰囲気だ。だがそれより驚いたのは油条の美味しさだった。以前台湾へ行った時に食べた油条よりはるかに美味しい(台湾では一度しか食べなかったからたまたま外れだっただけかもしれないけれど)。単に塩の入った小麦粉を膨らませて揚げただけの代物なのに、これが実に旨い。塩と小麦だけで勝負という、讃岐うどんを思い起こさせる味わいで、美味しいけれども予想の範囲内であった焼き小籠包以上の驚きを味わわせてくれた。

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美味しかった西川口 〜滕記熟食坊編〜

先達て計画した西川口遠征を実行してきた。連休の中日 なかび の実行ということで参加者が元々少なかった上にキャンセルが相次いでしまい、主謀者のTは息子を、私は家人を無理やり誘ってやっと最低催行人数の4名に達した時には前途を危ぶまずにはいられなかった。

珍しく待ち合わせに余裕を持って到着したTと共に、まずは西川口駅西口に出て、中華街化が進んでいるとネットで読んだ南側をうろつく。

確かに日本語表記のない、あるいはあっても控え目な、主役が中国語である看板や説明書きがズラリと並んでいて、ちょっと日本離れした一画になっている。ただ、こちらが思っていたほどの密度ではなく横浜の中華街のように10割中華という感じではなく、6〜7割中華という感じだし、それほど範囲が広いわけでもない。もちろんそれでも十分に中華率は高いし、西川口という場所を考えれば十二分に広い一画ではあるのだけれども。

また、中華系ほどでないがタイ系レストランやムエタイジムなどもあり、東南アジア系の人たちも増えているのだろうことが察せられた。反対に韓国系は少なめで、かつ潰れたっぽいところもあり、風俗浄化作戦に巻き込まれるようにしてこの一画からは韓国系が追いやられつつあるように見えた。

中華街が思ったよりも狭くて時間が潰れなかったので、バンコクストア アジア物産とあるお店を覗く。名前の通りタイ食材やタイ雑貨が雑然と並ぶ店内には、マレーシアに行った時に見かけたような調味料やレトルトパックが並ぶ。少なくないレトルトパックがクノールやマギーの商標が付いていて、鯛でも外資の侵略が激しいのだなと感じる。

棚を見ていくと、家でタイ風カレーを作る時に欠かせないMAE PLOY メープロイ の400gカレーペーストが350円で売っているのを見つける。普通でもこのお値段ではあまり売っていない上に送料がかかるので、小田原ではこんな単価では手に入らないのだ。これ幸いと喜んで赤と黄色のカレーペーストを買っていく。

ちょうどいい頃合いになったので、4人で最初の目的地である滕記熟食坊 とうきじゅくしょくぼう へと向かう。ここに予約の電話を入れた時には、最初に「ニイハオ」と言われ「ああ、中国人相手がメインのお店なんだ」とちょっとたじろいだ。13時の開店とほぼ同時ということで店は空いており、お昼なら予約はなしでも問題なさそうである。

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モバイルSuicaはラクチンですなぁ

Apple PayのエクスプレスカードにモバイルSuicaをセットしたら素晴らしく楽であった。もちろん、Apple Payが素晴らしいのではなく、モバイルSuicaがラクチンなのだ。10年経ってようやくケータイに追いついただけのお話なのだけれども、だらだらと語らせてもらう。

1年前にiPhone 7が登場し、そこから約2か月遅れでiPhoneにSuicaを載せられるようになった。従来使っていたSuicaを取り込むこともできるのだが、モバイルSuicaのアプリを導入して、これで新しいSuicaを発行することもできる。私の場合、クレジットカードと一体型のSuicaであったためにこれを取り込むことができず、新たなモバイルSuicaを作成するしかなかった。

ぼんやりと、じゃあPASMOの方を登録すればいいんじゃないの、と思い込んでいたのだが、残念ながらモバイル×××として対応しているのはSuicaのみで、PASMOもICOCAもその他交通系の電子マネーは全部iPhoneに乗っけることができない。モバイルSuicaがOne & Onlyなのだ。

Suica

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こうした事情で、iPhone 7にモバイルSuicaアプリを導入、Suicaを1枚作ったところでこれにチャージするためのクレジットカードを登録する。するとこのカードかApple Payで登録したカードのいずれかでモバイルSuicaにチャージすることができる。

どちらのクレカでもチャージできるのに、なぜにわざわざモバイルSuica内でカードを登録させるのかというと、モバイルSuica内で登録したカードでしか、改札口を通る際に指定した金額以下になっていると自動的にSuicaに入金してくれるオートチャージが機能しないからだ。しかもオートチャージにセットできるカードはJR東日本の発行しているViewカードだけという、囲い込まれたシステムなのである。

しかし囲い込まれるだけの甲斐はあるもので、Suicaの残額は一目で分かるし、チャージしたり使用したりすると、そのことが毎回しっかりと通知され、かつそれが履歴で確認できる。

しかもこの履歴はPCでモバイルSuicaのサイトにアクセスすると印刷することも可能だ。

26週間以内かつ指定日からさかのぼって最高100件まで印字できます。

JR東日本:モバイルSuica>利用方法>SF(電子マネー)>履歴印字(パソコンのみ)より

 

100件は毎日通勤して、途中コンビニやキヨスクでSuicaを使う向きだと半月くらいで溢れそうな件数だが、私のような外出の少ない人間なら2か月は余裕で保つ件数である。毎月印字する習慣を付けておけば大丈夫だろう。

もっとも物理カード段階でもオートチャージはできていたので、実はこれは私にとってはさほどのメリットではない。実は私にとってのメリットは、いつでも気がついた時に人力チャージができるということにある。というのも前にも書いたが、

小田原に越して、電車に乗る機会自体が減った上に株主優待乗車証を使うことが多いため、Suicaを改札にかざす機会がほとんどなくなった。そのため実質オートチャージができない状況だっただけに、すこぶる便利だ。

素晴らしき…かな? iPhone 7 | 利用可能残高は今日もゼロより

 

と感じるからなのだ。

さらにありがたいのが、物理カードを出さずに、いつも手許にあるiPhone 7でSuica生産ができるということである。これはどういうことかと言えば、つまりポケモンGOをプレイしながら、そのままレジや改札口にiPhone 7をかざすだけで精算できるということである。片手にiPhone 7をもちながら、もう片手で必死で財布をとり出して物理カードをレジの所定の位置に当てる、などという作業はせずに済むのだ。素晴らしい!

さらに素晴らしいのは、普通列車グリーン車のグリーン券もこれで購入できることである。つまり、郡山から青春18きっぷで黒磯に着いても、たった3分の乗り換え時間に改札外に1台しかない自販機に群がって必死にグリーン券を求める必要はなくなったということなのだ! まあ、年に1回あるかないかのことなんですけどね。

あとは、できればホームライナーのチケットもこれで確保できるようになるとありがたいのだけれど、そうなるとすぐに満員になっちゃうんだろうなぁ。

などという戯言はさておき、手動チャージできて、ポケモンGOしながらSuica払いのできるモバイルSuica最高! というお話でした。こんなポイントで喜ぶのって、私だけな気もするけれども。

Live PhotosのiMacへの取り込みに(やや)悩む

私のところでは、写真類は基本iMacの写真.appで整理をしている。デジカメで撮ったものはSDメモリをiMacに差し込んで取り込み、iPhoneで撮ったものは帰宅後Wi-Fiを介して自動的にマイフォトストリームで取り込んでいる(フォトストリームとは?設定と使い方)。

そんなワケで、先日のキリンビール横浜工場見学の様子もいつものようにマイフォトストリーム経由で取り込んで、のんびりと確認していたところ……むむ、シャッターを切った前後の 1.5 秒ずつの映像を記録してくれるLive Photosが取り込まれていないではないか。いや、正確にはその「写真」は取り込まれているが、前後1.5秒ずつの動画部分が転送されていないのだ。

そのため、本来ならLive Photosであるはずの写真の上でコンテキストメニューを表示すると「Live Photosを入にする」の項目がグレーアウトされてしまっている。

せっかく、iPhone 7にしたおかげで、これからは3秒間のちょっとした動画がいろいろと楽しめると思っていたのに……。

う〜む、以前取り込んだ時はちゃんとLive Photosとして取りこめたはずなのに、と思いながらAppleのFAQを確認すると……

マイフォトストリームは、最近の写真 (Live Photos 以外) をアップロードし、それらの写真をすべてのデバイスで表示し、読み込めるようにします。写真がマイフォトストリームに保管されるのは 30 日間です

マイフォトストリームに関してよくお問い合わせいただく質問 (FAQ) – Apple サポートより

 

とあるではないか。

なんとマイフォトストリームではLive Photosを転送できないのだ

一瞬、なぜ、と疑問に思ったが、よくよく考えてみればマイフォトストリームはその名の通り「写真」を転送するサービスであって「動画」を転送するものではないLive Photosはシャッターを押した時の写真とその前後3秒の動画とのセットなので、動画部分は転送できず、結果的に写真だけが転送されるということなのだ。

もちろんこれが不便なのはAppleだってわかっている。そこで提示されるのがiCloud フォトライブラリの利用だ。これを使えばLive Photosどころか動画までも全て共有することができる。素晴らしいことではあるが、そうなるとiMacに置いてある1.5TBの写真データもここに置くことになる。すると月額の使用料が税込み1300円かかることになる(iCloud のストレージプランと料金 – Apple サポート)。年額だと1万5600円である。問題外だ

なにはともあれ、マイフォトストリームでLive Photosが転送されないということがわかれば解決は容易である。iPhone 7をiMacにケーブルで接続して取り込んでやれば、ちゃんとLive Photosとして読み込むことができた。

右上に「◎LIVE」の文字。
カーソルを載せると動き出す

そういえば、iPhone SEでは16GBしかない本体メモリを節約するためにマイフォトストリームを切っていたので、データの取り込みは毎回ケーブル接続で行なっていたのだった。そのため、Live Photosの取り込みでも問題が起きなかったためこのことに気づかなかったのである。

念のためLive Photosの上でコンテキストメニューを表示させると、しっかりと「Live Photosを入にする」の項目が選択可能になっていた。これで一安心である。

ただし、マイフォトストリームで写真だけを先に取り込んであるため、サムネイルでは同じに見える「写真だけのデータ」と「Live Photosのデータ」が並んでいて非常に紛らわしい。仕方がないので写真だけのデータを手作業で削除していったのだが、毎回こうした作業を繰り返すのは億劫でたまらない。

これを避けるには、iPhone 7のマイフォトストリーム接続を切ればいいのだが、Live Photos以外のデータはなるべくなら簡単にiMacに転送しておきたいわけで……う〜む、なんとも悩ましい。

iOS11でHEIF/HEVCがサポートされた(iOS 11に見るカメラ機能の進化–新コーデックHEIF、HEVCのメリットとは – CNET Japan)てファイルサイズが小さくなったのだから、早急にマイフォトストリームでLive Photosの転送を可能にして欲しいと強く望む私であった。