アクセス稼ぎの薄い記事とタイトルが多すぎる 〜あるいは百均のアレがバンカーリングであること〜

アクセス稼ぎの薄い記事とタイトルが多すぎる 〜あるいは百均のアレがバンカーリングであること〜

Google Nowで「新型「Kindle Paperwhite」に百均のアレを付けたら最高の端末になった …」というタイトルの記事がお勧めされていた。いつもなら記事のリンクを張るところだが、今回タイトルのみしか貼らないのはこの煽りタイトルがあまりにもみえみえのアクセス数稼ぎに過ぎると思うからだ。このタイトルからおおよそ予想できるように、Kindle Paperwhiteに付けると便利になる「百均のアレ」というのはバンカーリングのことである

とは言え、向こうにとっては私のように「なんだ、これは(プンプン)」と思いながらのクリックであろうが、「うわぁ、いったいどうすれば便利になるんだろう(ワクワク)」と感じながらのクリックであろうが、どちらも1 PVなのだ。お金には臭いがついていないとはよく言うけども、クリックにも臭いはついていないのだ。プンプンクリックも、ワクワククリックも、あちらさんにとっては1円0.1円なり、0.2円の飯の種である。要するにクリックした者の負けなのだ。

同様にこうした記事でよく見かけるのが、前書きが長く、枕を延々と引っ張って、なかなか話の中身に入らないものがある。得てしてこういう記事では文章がくどく、同じ内容を表現を変え、なおかつ「××ってことはありませんか? ありますよね? え? そんなことはないって? いえいえ、よく考えてみてください」などと勝手に自問自答したりして、読んでいて「さっさと話に入らんかい!」と腹立たしくさせられる。

こうした回りくどく、話の長い記事は、多分にライターに文字単価換算で発注した記事だと思われる。ネットで在宅作業を謳ってこの手の作業を募集しているクラウドワークスの記事作成の募集を見ると、だいたい文字単価0.1〜0.2円(場合によってはそれ以下)で発注されているようだ。であれば、ひとつのネタで少しでも売り上げが上がるように、水増しした文章を書くのがライターにとっては正しい行為となる。またこうした長い、回りくどい記事は、ユーザーのサイト滞在時間を増やすので広告媒体としてサイトを売り込むには美味しくなるため、運営側にも大歓迎である。

もちろん、こうした満足度の低い記事はサイト自体への満足度を下げるけれども、どうせ狙っているユーザーは検索やSNSからの流入の一見さんなのだ。サイトへの愛着などどうでもいいという、観光地のボッタクリ店のような姿勢となるのは当然の帰着である。

問題は、こうしたSEO(search engine optimization サーチ-エンジン最適化)を施した質の悪い記事が検索上位に並ぶことであるが、正直この辺りはGoogleさんと業者のイタチごっこなので、いかんともしづらいものがある。

kalhh / Pixabay

我々にできることと言えば、せいぜいGoogle検索のトップにあるからといって不用意にクリックするのではなく、タイトルと直後のサマリーを見て使い物になるかどうかを確認してからリンク先に飛ぶことくらいであろう。こうした現状を思えば、若年層が検索エンジンを使わずにインスタのタグで欲しい情報に辿り着こうとしているのはわからないではない。もっともインスタのタグにしても、既にかなり業者の対策は進んでいるので、この手段が有効なのもあと1〜2年程度のことだろうけれども。